2013年8月23日金曜日

かたわ少女フランス語版 特典イラスト集が公開されました


かたわ少女フランス語版の翻訳を担当したKawa Softが、リリースに合わせて製作したイラスト集が公開されました。

ゲーム内のイラストに加えて、新規のイラストが収録されています。内容はフランス語ですが、解読困難な文章は多くないと思われます。7月にパリにいけなかった方はこの機会をご利用ください。ゲームの翻訳とイラスト集の製作につきまして、改めてKawa Softにお礼を申し上げます。

翻訳チーム注:

このイラスト集にはかたわ少女完全版内のCGの大半(18禁シーン含む)が収録されています。完全版をプレイされていない方はネタバレに十分ご注意ください。

ダウンロードリンクはこちらの記事から参照ください。

http://katawashoujo.blogspot.jp/2013/08/kawasoft-artbook-now-available-for.html

2013年8月16日金曜日

Raide氏来日記念インタビュー


翻訳チームの者です。
Raide氏が今般来日されたのを機に、せっかくなのでインタビューを行いたいと思い、いくつか質問させていただきました。

■かたわ少女について:

・ゲームのことを知ったのはいつですか? 開発に参加しようと思った経緯はどんなものでしたか?

別のビジュアルノベル開発プロジェクトに参加している間に、かたわ少女のことを知りました。このプロジェクトは目標が大きすぎ、満足な進捗もなかったため、行き詰まっていました。かたわ少女については、開発チームが匿名掲示板から発生したという面白い経緯に引かれたのと、障害というテーマをちゃんと扱って欲しいと思いました。イラストレーターの枠に空きがあったので、KSキャラのファンイラストを大量に持ち込んで、開発者たちの目を引こうとしたわけです。

・リリーのイラスト担当となった経緯はなんでしょうか? KS内ではどのような絵を描いていますか?

リリーの担当になったのは、単純に前の担当者がいなくなったためです。KSのイラスト面で私が担当したのは、リリーの立ち絵と、イベントCGの半分くらいです。仕上げ作業は他のイラストレーターが行いました。そのほかには、誰もやる人がいなかったので、サウンドや音楽のディレクションも志願して行っています。結果的にはとても面白い経験でした。

・開発中に楽しいと感じたことはなんですか? 大変だと感じたことは?

楽しいと思ったのは、大事なこと、価値あること、大きな影響を与えうることをしているという感覚を得られたことです。大変だったのは、仲間の期待を裏切ってしまうのではないかという不安に常に駆られていた、という点です。

・完成後、KSそのものについてどのような印象を受けましたか? ファンからの反響の大きさについてはどう感じられましたか?

私たち開発者は何よりも自分たちのためにKSを完成させました。大きな反響については余録のようなものと思っています。次回作はかたわ少女よりもさらに面白く、野心的なものでないといけないんじゃないか、というプレッシャーを感じることもあります。


■ご自身について:

・かたわ少女の開発者のみなさんは世界中から参加しているとのことですが、Raideさんはどちらの出身ですか?

私はインドネシア出身です。インターネット接続が私の住む地域にやってきたのは2006年になってからでした。インターネットカフェに入り浸っていた時期にナルキッソスに巡り会いました。私が初めて出会った、エロ要素よりも物語性を重視したビジュアルノベルです。

・海外の方がオタク的トレンドにどのようにキャッチアップしているのか、非常に関心を持っています。お気に入りのアニメ・マンガ・ゲーム作品は何でしょうか?

自分の存在や認識、人間関係といったテーマを掘り下げるような作品が特に気に入っています。

ビジュアルノベル:ユメミルクスリ、ナルキッソス、ゆめにっき
ゲーム:ヴァルキリークロニクル、メタルギアソリッド1・2、.hack、.hack//G.U
マンガ:2001夜物語、ハチミツとクローバー、パラダイスキス
アニメ:キノの旅、輪るピングドラム

・かたわ少女以外に関わっているプロジェクトはありますか?

あるカナダ在住のライター・プログラマーとビジュアルノベルの開発をしています。
http://loveconquersallgam.es/

そのほか、アマチュアのビジュアルノベル翻訳プロジェクトの手伝いもしています。
http://amaterasu.tindabox.net/index.php?page=projects

・手がけられた作品はどこで見ることができますか?

完成作についてはAnalogue: A Hate Story があります。
http://ahatestory.com/

8月19日にその続編 Hate Plusがリリースされる予定です。
http://hateplus.com/

・今の絵柄に至った経緯を教えていただけますか? 影響を受けた作品やイラストレーター、アナログ・デジタルといった手法の好み、お使いのツール等……

アニメ調のキャラクターが好きです。等身については、リアルな3Dよりは多少デフォルメされたものが好みです。多くの美少女もののような、頭でっかちで胴の小さなものはちょっと違和感があります。一番最初に影響を受けたのは、杉崎ゆきるのD.N.Angelと、石川史の幻想水滸伝Ⅱ・Ⅲです。

紙を無駄にせずにすむ(環境に優しい)のでデジタルの方が好みです。使っているツールは、線画用にSAI、画像編集にPhotoshop CS6、画像管理にACDSee Proです。タブレットはWacom Intuos5 mediumです。

SAIの開発が止まってしまったようなので、セルシスのIllustStudioを使ってみたいのですが、こちらは英語をサポートする見込みはなさそうなのが残念です。

・日本のかたわ少女ファンへコメントをいただけますか?

かたわ少女のメッセージの一つは、生まれつきの障害や生まれた後の怪我によって、登場人物が完全ではなくなったとしても、それで彼や彼女の人生が破滅してしまうわけではない、ということです。障害を負っていても、彼らはそれぞれに事情を持ち、幸せを欲している人間たちなのです。その瑕疵によって彼らの人間性が損なわれることはないのです。この私たちの世界、そしてそこに生きる人々も、やはり完全ではありません。人類が生きながらえるために、日本、東アジア、地球全体が、特定の地域だけでなく、世界中に散らばる人々の理解と寛容と協調を必要とする課題に悩まされています。日本語を読むこともできない、いろんな国の「バカなガイジン」の集団が手を組んで、自分たちだけで日本風のエロゲを作ったことは、それ自体がすでに奇跡と呼ばれています。私から見れば、これは足がかりだと思います。このグローバル化された世界には、これよりもはるかに大きなことを成し遂げられるという希望があると思います。

夏コミお疲れ様でした&進捗など



翻訳チームのものです。

遅くなりましたが、コミケお疲れさまでした。
猛暑のなかスペースまでお越しくださったたくさんの皆様にお礼を申し上げます。

おかげさまで新刊・既刊ともに売れ行き好調で、既刊(Tomorrow/Today)のほうは持ち込み分完売となりました。

当日までお知らせしていなかったサプライズですが、今回は本家開発スタッフ、リリーのイラストを担当されたRaide(ライデ)さんがスペースに来てくれました。コミケに合わせて日本に滞在中とのことで、スタッフの方の直接参加が初めて実現した形となりました。
顔出しNGとのことでくまモン帽子とマスクという格好での参加でした。スペースの後ろの方にいたので、お気づきの方も多かったかと思います。

ポスターを持参するのを忘れてしまったのですが、代わりに急遽各種キャラのイラストを描いていただくなど、ピンチを救っていただきました。またサークル史上初のスケブ対応も行うことができました。ほとんどの方が華子をリクエストされていて、人気の高さを改めて感じました。

もう一人、かたわ少女ファンのLawlsさんが売り子を手伝ってくれました。(Tomorrow/Todayの奥付にサポーターとして名前が載っています)

お二人に深くお礼を申し上げたいと思います。

今回は以前にましてスペースに来る外国人の方が多く、コミケの国際化がいよいよ進んでいるのではないかと感じました。

2週連続になりますが、8/18のコミティアにも参加いたしますので、夏コミに来られなかった方はこちらの機会をお見逃しなく。

冬コミ参加については現時点では未定です。詳細が決まり次第ブログ記事にてお知らせします。



翻訳の進捗についても多くの質問をいただきましたが、現在は最初の下訳が終わり、見直しを進めている段階です。こちらの作業に予想以上に手こずっており、現時点では明確な見通しが立っていません。はっきりした進捗をお知らせできるまでは、まだしばらく時間がかかる見込みです。

長い間お待たせしており大変恐縮ですが、気長にお待ちいただけると幸いです。