第1段階:興奮
「やったあ!」
KSの開発は最高だ。実際マジで、すげー面白いんだ。他の人と一緒に自分を役立てるって言うのはすばらしい趣味だよな。そこについてくるものはもろもろ全部、たとえばKSを取り巻く一大コミュニティとか、コミケみたいなイベントへの出展は、全部おまけみたいなもんだ。4LSの人たちが好きだし、彼らとしゃべったり論じあったり、一緒に作業をしたりするのが好きだ。あっちも自分のことを気に入ってくれていると思う。少なくともほとんどの間は。時には、一歩引いて「うわ、俺たち本当にこんなことしてるんだ」と実感する。それがものすごくやる気を奮い立たせるんだ。
第2段階:いらだち
「古いルートが……」
第3段階:絶望
「アヘ顔描いてあげるからシナリオ書いてよー!」
KS開発は苦痛だ。俺たちみんな、想像を絶するバカみたいな苦しみをこのプロジェクトで受けるはめになった。しかもその多くは自分で招き入れたものだ。こっちはいかなる意味でも、メンテの行き届いた機械じゃないんだ。時には全然回らない歯車が出てくることもある。4LSというエンジンをきちんと動かし続けるのは、常に上り坂の戦いだ。そこには予期しないことも、ケンカも、哀願も、脅迫も賄賂もある。そういう戦いをしなくてはいけない人は、時にはとんでもなく長い時間をかけることもある。ほんとのことを言っても、誰も信じないと思う 。
第4段階:軽蔑
「怒」
KS開発は本当に最悪だ。誰にだって、これ以上はもうやってられないという一線がある。最後の麦わらが一本背中に乗ったら折れてしまう、という。こういうストレスへの反応は人それぞれだ。A22は床の上でゴロゴロ転がるし、deltaは叫びまくるし、等々。しかし私たちはプロフェッショナルなので、大体こういうことは早々に乗り越えて、次の段階に移るのだった…
第5段階:受容
KS開発にはそれだけの価値がある。でなければ何年も前に放り投げていただろう。芸術的価値が疑わしいだの、障害者のポルノVNだの、ファンのみんなの崇拝と怒りだの、プロジェクトが築き上げた巨大だが未開拓の可能性だの、そんなの全部知ったことか。困難な目標に向かって、これだけ長い間一緒にやってきたこと、それだけでも価値のあることだ。それに気づいたとき、最高の気分になる。少なくとも、プロジェクトがまた自分のタマか卵巣にケリを入れるときが来るまでは。絶対そうなるから安心して欲しい。ここでのオチは、一度第5段階に達したあなたは、この幸福なステージにとどまることはない、ということだろう。残念だけど、第1段階に逆戻りだ。そしてサイクルがまた始まる。何度も、何度も、何度も。
-Aura
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